Young days

『誕生日にそんな顔で居られても困るんだけどさぁ…。何?流唯とケンカでもしたか?』


『……してない。』



『…じゃなんだ?1番に祝ってもらえなかったか?』



『……祝ってくれた。』



『あぁん?じゃ…何だ???』



『………流唯は関係なぃ…。関係ないってゆうか…流唯じゃなくて…。』



『………ん?』




そんな事を話している間に七琉美もまた、早めに姿を表せた。




『おっ!早いな!』



七琉美に気付いた秀晴が片手を上げると、目を合わせた七琉美と伊織の空気感に違和感を覚えた。


『………ナル、悪いけどコレ、店に置いてきてくんない?流唯のやつコレだけ車積んでなくてさ〜。』


秀晴は小さ目のアイスボックスをポンポンと叩くと、金庫から取り出した鍵を渡した。


『……あ、うん。行ってくる。』


『おぉ〜!頼むわッ!』



そう言って七琉美がその場を離れると、秀晴は伊織の顔をジッと見つめた。


『伊織、ナルと何があった?』


『……………何も…。』


『……ナルに同じ事聞いたら、アイツもそう答えるか?』


『…………………。』


『お前昨日…衣千華らと一緒に帰ったよな?』


『……うん。』


『ナルは、莉乃と帰ったはずだけど…その後、アイツに会ったか?』


伊織は少し間を置いて軽く頷いた。


『…………じゃなんだ?アイツ昨日…行ってねぇ〜のか…?』


秀晴は莉乃から聞いた衣千華の話を思い出していた。思わず呟く独り言…。


『……………別にケンカした訳じゃ…。』



『分かってるよ。お前とナルがケンカなんてユヅと果奈が3日口聞かねぇ〜ってぐらいあり得ない。流唯が東大行くってなもんだ。』


『……それはあり得ない。』


少し笑みを見せた伊織に、秀晴は真顔で聞いた。


『じゃ何だ?お前が誕生日に目を腫らす理由にアイツがどう絡んでる?』