Young days

『私、ナルの事…大好きだから。』


『…え?』


『来なかった諦めるって言ったよね?』


『言った…。』


『でも来た。だから諦めない。』


『…………………。』


七琉美は返す言葉が見つからず何も言えなかった。


『諦めないけど…応援する。大好きだから、そうするッ!』


『…あっ、え〜っと…。』


『言ったでしょ?ナルがいつも誰をみてるか分かってるって。ナルも私と似たような恋してるから…もしナルがフラれた時は私が慰めてあげなきゃ。』


『…ぃやッ…フラれる前提…。まぁ…そうなんだけど…。』


『ねぇ、フラれついでに聞くんだけどさぁ、座って。』


衣千華がベンチに腰を下ろすと、七琉美も隣に座った。


『ナルはいつから伊織を好きになったの?』


『…え?それ聞く?』


『いいじゃん!私は去年の体育祭だよ。』


『え、なんで?』


『借り物競走でおぶって走ってくれたから。』


『えぇ〜。女子敵に回したって怒ってたじゃん…。』


『あれは本気で面倒だった〜。で?ナルは?伊織のどんなトコが好きなの?』


『………う〜ん……なんだろ…。自分でもよく分かんなくて……ただ、伊織が笑うといつの間にか笑ってる自分に気付くってゆうか…。流唯と笑ってる伊織を見ると、ちょっと妬いてる俺が居て…。』


『………そっか。それ気付いたのいつ頃?』


『覚えてなぃよ…。いつの間にか、そうなってた。』


『…ナルはそれ伝えないの?伊織に。』


『俺だせぇ〜から。フラれる覚悟が出来ない。衣千華みたいにはカッコ良くなれないヘタレだよ。』


苦笑う七琉美に衣千華は笑って見せた。


『それ困る〜。応援するとは言ったけど、一応ナルがフラれるの待ちなんだからね私。』


『……フラれるってどんな?』


『え…?』


『痛い?苦しい?辛い?それとも、スッキリする?』


『それ今、私に聞く?』


『………ごめん。』


『……全部だよ。』


『え?』


『今ナルが言ったの全部。それでも後悔はしてない。ナルがちゃんと向き合ってくれたから…私は1ミリも後悔してない。』


笑顔でそう伝えた衣千華。
七琉美の中で覚悟が出来た瞬間だった。