Young days

『…てかさぁ、お前明日誕生日じゃねえ?』


『…うん。』


『じゃあさ、今日夜中の12時回ったら部屋のカーテン開けろよ。』


『はぁッ!?なんでよ?』


『今年は1番に"おめでとう"って言ってやっから!』


伊織はドキッとした。去年の伊織の誕生日は花火大会当日だった。その日も寝坊した流唯。伊織が、みんなから"おめでとう"を言われた後に合流した流唯は花火が終わって後始末後に、秀晴がサプライズで用意したバースデーケーキが登場するまで、すっかり忘れていたのだ。

"来年1番におめでとうって言ってくれたら許してあげる"

流唯は伊織が言った事を覚えていたのだ。


『…ばっ、馬鹿じゃないの?あんなの冗談に決まってんじゃん…それにッ、どうせ流唯そんな時間まで起きてらんないでしょ?』


『あっ…。』


『いぃよ。今日だって…寝坊はしたけど、いつもよりは朝早かったんだし…。』


『まぁ…でも一応?開けるだけ開けてみて。』


『一応って…。それでカーテン閉められてたらマジ凹むじゃん…。ヤダよ誕生日迎えた直後がそんなんじゃ。』


『わかった!絶対起きてる!今アラームかける!11時45分から1分置きで12時まで‼︎これで俺がもし寝落ちしても安心だろ?』


そう言ってスマホのアラームをセットし出した。


『アラームも気付かないくせに。』


そう言って伊織は笑った。内心嬉しくて笑みが堪えられないほど舞い上がっていた。


『これでもしお前が寝落ちとかマジやめろよ?』


『さぁ〜。それは保証出来ないなぁ〜。』


『そりゃねぇ〜べ。俺の努力を無駄にすんなって〜。』


『どんな努力よ。』


そんな事を言い合う2人。楽しそうに会話している様子が七琉美には眩しく見えた。