Young days

『ご馳走様。』


七琉美が皿を戻しに来ると衣千華は驚いて固まった。


『………ん?』


そんな衣千華を不思議そうに見る七琉美。


『………あっ、お皿ッ…。』


七琉美から皿を受け取ると、何事も無かった様に蛇口を捻り水を出した。


『ナルこの水ユヅに渡して。』

果奈は七琉美にペットボトルを渡した。
七琉美がそれを優月に渡すと、優月と流唯が交代し、流唯は伊織の元へと向かった。


『俺も中が良かったなぁ〜。』

『みんな順番なんだから仕方無いじゃん。』

『だって1番暑い時間帯にパラソルの下って結構キツくねぇ〜か?』

『パラソルあるだけマシでしょ?』

流唯はサングラスをかけた。

『どう?わりとイケメン度増すくない?』

『バッカじゃないのぉ?流唯はね、いくらサングラスしたって流唯だからッ‼︎』

『うっさぃ。ど〜せ伊織には分かんねぇ〜よ。俺もこれで結構モテんだぜ?』

『誰によ?』


『すいません!コーラ2本下さい!』

女子が2人でコーラを買いに来た。

『2本で300円ね〜。』

嬉しそうに対応し300円を受け取った流唯がドヤ顔で伊織を見た。

『…な?あの子ら絶対俺目当て!』

『あのねぇ〜。たまたま中のたまたまだし、そもそもここで飲み物売ってたら、おじいちゃんだろうが、おばさんがだろうが誰が売っても売れんだよ。夏なんだから!暑いんだから!みんな喉乾く場所に居んだから!』

『ねぇ、ねぇ、その1コ言ったら10で返してくる感じヤメてくんない?夏なんだから!暑いんだから!2人共喉乾く場所に居んだからさ〜!』

『………だね。』

『つぅ〜かさぁ…ナルがここ来た方が売れんじゃね?』


七琉美がレンタルの持ち場に立つと、毎日七琉美目当ての客が次から次へとレンタルに来る。今も嬉しそうに浮き輪を借りにくる女子高生達にキャッキャ言われてる七琉美を見つめる流唯。

『…確かに…。』


秀晴は、ちゃんとそれを分かっている。レンタルが終わる時間帯までは七琉美の持ち場を変えるつもりはない。七琉美がそこへ立つのは日没が近づき、ビーチが花火の打ち上げを待つ人でピークを迎える頃だ。