Young days

部屋に入ると七琉美は静かに笑みを浮かべた。


ポケットからスマホを取り出すと、あの日の写メを眺めた。


みんなで泣くほど笑った写メをスライドし、自分の腕をしっかり掴み数センチ横で無邪気に笑う衣千華。そして、指を動かし見つめる先に微笑む横顔の伊織…。


"行かない…行けない…"


答えは出ていた。
これまで、何度も女子の告白を受けてきた七琉美。それでも、相手が衣千華となると、流石の七琉美も頭が真っ白になった。

衣千華の気持ちには答えられない…。だったら行かなきゃいぃ…。それだけの事。それだけの事が、それでいぃのかを悩ませた。

一旦シャワーを浴びスッキリさせた所で、莉乃が帰っきた。


『え?あんたolu'oluは?』

『明日長いから、今日はもういぃってヒデオジが。』

『あ、そう…。私も今、今日BARの手伝い来なくていぃって電話あったんだよね。』

『あ…父さんかも…。』

『えっ?どうゆう事?』

『夜は会食があるから、姉貴と2人で好きなもの食ってこいって…。』

『えぇ〜ッ!ナル、パパと喋ったの?』


莉乃は目を見開いて七琉美を見た。


『…そんな大声ださなくても…。』


『嘘でしょ!?何?他には?他、何喋った?』


莉乃は食い気味に質問攻めた。


『いちいち報告する様な事じゃないから。』


『そっかぁ!喋ったかぁ…。よし!今日はナルが好きなもん食べ行こッ!何がいぃ?肉?肉かッ!?』


『それ、姉貴が食いたいだけでしょ…。』


『やっぱ肉かぁ〜!!』


『人の話聞いてる?』


『こんなめでたい日ホントはラ コリーヌ!って言いたいトコだけど、今日言って今日なんて絶対無理じゃん!1日2組〜ッ!あんた衣千華ちゃんの幼馴染待遇とか受けらんないのッ!?』


『ある訳ないでしょ!』


"例え、受けれたとしても…今は無理…"


そう思う七琉美。


『じゃあ、焼き肉十兵衛電話してみる。』


何も知らずにご機嫌な姉を見て、肩にかけていたタオルを頭から被った。