Young days

花火大会は日曜日だ。ここら辺では名の知れた花火大会で毎年数多くの人が集まる。会場がビーチという事もあって、olu'oluも予約で満席だ。朝から場所取りの客がビーチを埋めていく為、浜茶屋にとっては1年で1番忙しい日でもある。それも、この日だけは花火大会が終わる午後9時までの営業となる。火曜から土曜までをこれまで通り平常心で何とかやり過ごした衣千華。何も知らない他のメンバーには何ら変わらない毎日。


『今日はもういいぞ。後俺やっとくから。』


『え!?マジ?』

流唯の顔が嬉しそうだ。

『その代わり、明日は遅刻厳禁‼︎でも1日なげぇ〜から、しっかり寝とけよ?』

『やったぁ〜‼︎』

女子達もハイタッチをした。


『せっかくの花火大会なのに…この3年間olu'oluでゆっくり見る暇無いよね。』

『でも毎年一緒に居られて嬉しいよ?』

『果奈〜。』


『ちょっとそこッ、あんま分かりやすい様にイチャつくのやめてくれる〜?』


思わず突っ込む衣千華。


『だって〜、果奈と浴衣で花火デートとか憧れんじゃん?』

『そりゃ…分かるけど…。』

優月と衣千華の会話に照れる果奈。


『悪いな〜お2人さん。花火終わったら、2人でこれでもすりゃいぃじゃん!』


秀晴が差し出したのは線香花火だった。


『…それ…。』


七琉美が指差した。



『花火した日落っこってたの拾ったんだよ。』


『どこで?』


『ここで。後でやろうと思ってポケット入れたまま忘れてたの!』


『えぇ〜!いぃのぉ〜?貰っても。』


果奈が嬉しそうに笑顔を振り撒いた。


『いぃよ!』

『いぃ!』

『どうぞ…。』

『だね。』

『もちろんッ!』


果奈の笑顔には誰も敵わない。


『えぇ〜ありがとう!』


普通にお礼を伝えたつもりの優月に向けられた冷たい視線。


『え?なんで?なんでそんな感じ?俺だけ反応おかしくない?君ら…。』