Young days

後に、彼女の結婚が決まったと聞かされた秀晴。卒業後、就職もせず、家に居ずらくなった秀晴は1日の大半を海で過ごす様になった。そんな時、伊織の父にサーフィンを勧められた。秀晴は無心になれるサーフィンに没頭し、勘の良さと抜群の運動神経でみるみる上達した。伊織の父が"いつかハワイで波に乗りたい"と言ったのがキッカケで、手付かずだった3年分のバイト代を握りしめハワイへ行ったのだ。ハワイから戻ると、海沿いのBARを居抜きで譲ってもらい自分の店を持った。夏限定で浜茶屋を出し、お盆を過ぎると、秀晴はハワイアンBAR olu'oluに戻る。
花嫁姿の彼女を見て、秀晴の初恋はそっと幕を下ろした。それは誰も知らない秀晴だけの初恋だ。

女遊びが派手に見える秀晴だが、未だ彼女を思わない日は無い。これでいて多くの女性が秀晴に好意を抱いてきた。秀晴が毎年ころころ女性を変えるのも、そう言う約束をして付き合うからだ。必ず最初に"忘れ得ぬ人"の存在を伝え"それでもいぃなら"と、きちんと付き合った上で肉体関係を持つ。そうやって、どこか寂しさを埋めてきたのだ。けれど、1度も相手を泣かせた事は無い。1年経つと何故か相手は笑顔で秀晴の元を去る。そして、次は"私だ"と秀晴の元へ言い寄る女性は絶えない。秀晴と別れた後は必ず幸せを掴むというジンクスがある程、女性達は皆次の相手と結婚して行く。



『………アオハルは秒で終わる…か…。いつ終わんだろ〜ね〜。俺のアオハル。』


そんな独り言を溢して秀晴はグラスを空にした。


『くぅ〜ッッッ!歳は取りたくないねぇ〜。』


そう言って立ち上がるとグラスを流しに置いて電気を消した。