Young days

『俺、ウチにある花火持ってくよ。あっ、でも果奈としようと思って買ったやつだから、ロケット花火は…。』


『私が買ったのは手持ち花火ばっかりだったような…。』


『どっちみち買い足さなきゃ!今から行こうよ?コンビニにあるでしょ?』


衣千華は流唯と七琉美の腕を掴んだ。


『俺財布持ってなぃ…。』


『取ってくりゃいぃじゃん!家すぐそこなんだからッ!』


流唯は言われるがまま家へと入って行った。


『2人はいぃよ。ウチら花火持ってない組で行ってくるから。ね、伊織。』


『あっ、うん。果奈、ホントにいぃの?ユヅ、果奈と2人きりでしたかったんじゃない?花火…。』


伊織は果奈に小声で聞いた。


『いぃの。今年の夏はみんなとの思い出作りの方が大事だから。』


伊織は笑顔で頷いた。


ドルフィンの前で流唯を待ってると伊織の父が出てきた。


『何?何?何会議?』


『みんなで花火買いに行くとこ。』


すると、父はドヤ顔で5000円札を伊織に渡した。


『………いぃよ〜トト。』


『花火はね、たくさんあった方が楽しいじゃなぁ〜い。』


そう言って店の奥へと消えて行った。


『ありがとうございま〜す!』


みんなのお礼に気を良くした父はご機嫌だった。


『…ごめんッ。財布はあったんだけど…212円しか無かった。』


隣の家から出てきた流唯。


『行きましょ〜伊織様ぁ〜。』


『…様って…。』


ふざける衣千華と苦笑いの伊織。


『…何?』


流唯は七琉美の顔をジッと見ると、七琉美も流唯をジッと見返した。


『金がナィってのは…ホント、無力だなぁ…流唯。』


そう言って先を行く七琉美を流唯は不思議そうに追いかけた。


『えっ?何でそんな哀れみの顔?ナル〜?ねぇ、ナル〜!』