Young days

『…olu'oluって…確かハワイ語だよね?』


優月が聞いた。


『え?マジで?』


流唯は知らなかった様だ。


『"心地良い"とか…"喜びを持って"だったよね?』


七琉美が答えた。


『…そう。ハワイで可愛いおばあちゃんに教えてもらった言葉。後な、莉乃とナルは俺が名付け親だぜぇ?』


『…え?』


七琉美は驚いた。


『まぁ、漢字は兄貴らが選んで付けたんだけど…。』


『え…それってハワイ関係あるの?』


『あるんだよ〜流唯。光(ヒカル=莉乃と七琉美の兄)はさぁ、兄貴が名付けたんだけど、その由来ってのがさ〜海が光ってたから…って言うんだよ。単純だろ?だから…莉乃が産まれた時、女の子だったら"リノ"はどう?って提案したんだよ。LINO(エル アイ エヌ オー)でリノ。これは、ハワイ語で"輝く"とか"光る"、"眩しい"って意味なんだけど、それ兄貴に話したら採用されちった!』


秀晴は笑った。


『じゃあ、ナルは?』


優月は興味津々だ。


『ナル?ナルは…"波"。』


『波…。』


七琉美は呟いた。


『俺はね…ナルでいぃんじゃ無い?って言ったんだぜ?男だし"ミ"は要らないんじゃないか?って…。けど、兄貴が譲らなくて…。まぁ、俺の子じゃないし?そこは強く押せね〜っつうか…な?』


『…それにしたって"美しい"の"美"じゃなくても…ナルが波なら…"海"!!それで"七琉海"でも良かったじゃん…。』


『お前っ…本当"美"嫌がるよな〜!』


秀晴は大きく笑った。


『幼稚園だっけ?ナルって呼んで!っていきなり泣き出して…。そっから誰もお前の事ナルミって呼ばなくなったもんなぁ!』


『鳴く海で、鳴海(ナルミ)でも良かった…。』


七琉美は思わず身体を起こした。


『だからぁ…お前が生まれた時は、波がこう〜なんてゆ〜か…すげぇ〜ビューティフォ〜!って感じだった訳よ。台風が去った後でな、荒れに荒れてた海がだよ?嘘みたいに穏やかで、まるで何も無かったみたいに太陽の陽を反射しながら…波の音まで美しく聞こえたんだとよ。だから、兄貴は今でもお前の事絶対"ナルミ"で呼んでんだろ?兄貴にとって、お前が嫌うその"美"には特別意味があんだよ。』


七琉海は何も言えずに目の前の海を見つめていた。