Young days

海から上がってきた秀晴が目を凝らすと仲良く手を振る2人が見えた。



『流唯が早起きなんてなぁ…。台風とか呼ぶなよ〜?』



秀晴が笑いながら店を開けると中に置いてあったスマホでカウンターの中から見える2人の後ろ姿を写メした。その写メを他の4人に送信してシャワーへと向かった。


各自スマホに送られた写メを見て慌てて家を出た。いつもより40分も早い集合だ。



全員揃うと七琉美は、みんなに謝ろうとした。


『…みんな、ごめ…』


『待って〜!待って、待って〜!』


『えっ?』


割って入った流唯は空気を読めないのか読まないのか微妙なところだったが、右手を上げた。


『俺今すげぇ〜いぃ事考えた!』


『はぁ〜ッ!?今!?今なのそれ!?』


優月は思わず突っ込んだ。


『そっ!今なの。だから皆んな俺の真似してね。俺から行くよ?』


そう言って、右手でグーを作ると七琉美に向かってこう聞いた。


『俺今日ナルにこの質問2回目だけどッ。会いたかった?』


七琉美は、笑いながら"会いたかった"と口にしてグータッチを返した。


それを見て笑が溢れた優月もグーを向けて七琉美に言った。


『ナル、会いたかったぁ?』


『もちろん。会いたかった。』


七琉美はそれもグータッチで返した。



果奈もグーを作って笑顔で聞いた。


『会いたかった?ナル。』


『うん。会いたかった。』



伊織も笑顔でグーを出した。


『会いたかった?』


『会いたかった。』



秀晴は衣千華の右手を握ってグーにした。



『…会いたかった…?』


『…会いたかったよ。』



七琉美は全員にグータッチを返すと、最後秀晴に自らグーを出した。


『えっ?何それッ!?』


自分だけパターンの違う七琉美に秀晴はビックリしていた。


『ありがとう…ヒデオジ。』



それを聞いた秀晴は優しく笑いかけると、七琉美を見つめ"おかえり"と言って拳を当てた。



七琉美のスマホで集合写メを撮り、その時の写メが七琉美の新たな待ち受けとなった。


『今撮ったの送るね。』


『あっ、てかお前全員の番号…』


『あっ!来た〜ッ!俺1番‼︎』

『あ、私も〜。』

『来た来た〜。』


次から次へと送信される写メ。心配そうに自分のスマホを気にする秀晴にもそれは届いた。


『来たッ!』


『当たり前でしょ。ここに居る全員俺の緊急連絡先なんだから。ちゃんと控えてある。』


『あぁ〜!そうなの?まぁ、だよね?』



嬉しそうに喜ぶ秀晴に、七琉美は優しい嘘を付いた。