Young days

七琉美は、部屋で秀晴に借りたCDを朝からずっと流していた。



莉乃が七琉美の部屋をノックした。



『ナル、とりあえずコレ。』


『……え?』



『新しいスマホ。パパには適当に壊したみたいって言ってあるから。名義は私になってるけど、ちゃんとパパにお礼言ってね?』



『…ありがとう。』



『番号変わっちゃったけど、大丈夫?』



『…うん。』



『みんなの番号は、会って直接聞きな?』



『……………………。』



『ナル、今"うん"て言ってくれなきゃ…私安心して東京戻れないじゃん。』



『……いつ、東京戻るの?』



『明日の朝、晴翔が迎えに来て一緒に。』



『……そっか。』



『……何、寂しい?』



『……別に…。』



『そうじゃない。あの時みたいにさ、言ってよ!』



『……え?』



『"俺にはアイツらが居るから大丈夫"って…。あれ、ホント救われたんだよね。私の背中を押してくれた魔法の言葉。明日も…その言葉で送り出して欲しいな。』



そう言って莉乃は部屋を出て行った。



七琉美は、新しいスマホを箱から出す事なくテーブルの上に置いた。

ふと、何気にCDケースを手に取ると、中の歌詞カードを取り出した。

すると、歌詞カードの間から何かがはみ出た。


『………ん?』


それは、because of youの歌詞が載っているページに挟まれており、二つ折りの紙を開いた七琉美は目を見開いた。


その手紙を手に立ち上がり、部屋の中をウロつき落ち着きを無くしていた。


because of you が流れる部屋の中で足を止めた七琉美はタブレットPCで、もう一度because of you の歌詞を日本語で検索した。