Young days

『ねぇ、ヒデオジ…。』


『何だよ?』


『あのCD貸してくれない?』


『はぁッ!?やだよ。アレ無かったら俺他に聴くもんねぇ〜んだからッ。ダメダメッ。』


『どうしてもダメ…?』


『…お前ッ…このタイミングで言う?それ、そのフレーズ!……別にいぃよ。貸してやるッ。』


『…ありがとう。』


『自分で買やぁ〜いぃじゃん。中古でも何でも売ってんだろ?ネットとかさぁ…。』


『もう貸してくれるって言った。』


『言ったよ。言った!けどさッ?』


『アレじゃないとダメなんだよ。』


『はぁ?』


『ヒデオジが買った最後のCD。それで聴きたいんだ。』


『……何のこだわりだよッ。』



秀晴は七琉美を連れて車まで行くと、CDを取り出し、ダッシュボードから取り出したケースの中に入れて渡した。


『1つ約束してくれる?』


秀晴がそう聞くと、七琉美は目を見開いた。


『明日、olu'olu来てくれるよな?』


七琉美は、黙り込んだ。


『じゃあ…明後日は?』


七琉美は何も答えない。


『……その次の日は?』


『…その日は、ヒデオジの誕生日…。』


『ピンポ〜ンッ‼︎正解!大正解ッ!』


秀晴は七琉美を指差し拍手した。


『2日間、よく考えて…気が向いたら絶対来い!』


『……気が向いたら…絶対?』


『そう!気が向いたら絶対!約束な!』


『…えっ?』


『俺は誕生日にその曲が聴きたいのッ!どうしてもッ!それじゃないとダメなの。』


秀晴は少しふざけた口調で言ったが、それは七琉美に必ず来て欲しいという願いのこもった言葉だった。