Young days

『…ナルが俺らから離れようとしてるなら、俺だって殴ってでも引き留めたいよ。でも、もし俺らと一緒に居るのが、逆にナルを苦しめる事になるなら…』


『んな訳ねぇ〜だろッ。んな訳ねぇ〜よ。なんでこんな事でナルが離れてかなきゃなんねぇんだよッ!』


『…"こんな事"って、衣千華がどれだけ辛い思いしたかッ…ナルだって…』


『"こんな事"だろッ?ただ誰かを好きになっただけッ!"好き"ってのは、そうゆうもんだろッ!辛くて当たり前だろ?恋してりゃ、楽しければ嬉しい。そうじゃなきゃ苦しい…誰だってそうだろッ?』


どんどんヒートアップする流唯に伊織も声を掛けれずにいた。


『衣千華の笑顔を守りたい?じゃあ、俺らの笑顔は誰が守ってくれんだよ?アイツが居なきゃ、守れるもんも守れねぇ〜って…なんで分かんないだよッ!お前らも、アイツが居なくなれば衣千華の笑顔は守られるって本気で思ってんのか?』


『思ってないよ。思ってないけど…ナルはアイツなりに俺らの事も思って…』


『だから何でそうなるんだって!』


『分からない?こんな事、衣千華の前で言いたくないけど…ナルはまだ伊織の事想ってんだよ。』


『はぁッ!?』


『まだ伊織を好きでいる自分に気付いて、これ以上衣千華を傷付けられなくて、でもお前と笑ってる伊織を見てるのも辛くて…俺分かるよナルの気持ち。アイツ、嘘付けないから…衣千華の事ほんの僅かでも"好きだ"って思ったナルも、まだ伊織を想ってるってゆうナルも…どっちも本当なんだと思う。』



『…何だよ…全然意味分かんねぇ〜から。』



流唯は、とても苦しそうな顔をして目に涙を溜める伊織を見てため息を吐いた。



『だったらもう終わりにしよう。』



『…え?』


優月はその言葉の意味が分からなかった。



『だから…俺も伊織と別れるよ。』


『…ちょ、何言ってんの流唯ッ!お前が伊織と別れてどぉ〜なるんだよッ!?それでナルが戻って元通りって…みんな友達って、また笑えるとでも思ってんのッ?』


優月はこれまでにないくらい怒りを露わにした。