衣千華は泣きそうな目を必死に堪え歩いた。
大きく息を吸って、吐いて…呼吸を整えながらゆっくりと歩いた。
東屋に着くと、そっと手を離したのは衣千華の方だった。
『座って話す?』
笑って聞いた衣千華の笑顔には覚悟の様なものを感じた。
『…うん。』
2人横に並んで座ると、しばらく沈黙が続いた。
『…話辛いなら、話さなくてもいぃよ?』
先に沈黙を破ったのも衣千華だ。
『…いや。ちゃんと話したい。』
『もういぃよ?ここでフラれるの2度目だし。あっという間だったけど、楽しかったぁ。いい夢見れた。私にとってそう思えたらそれでいぃじゃん。ナルは何も悪くないよ?』
そう言って笑顔でいてくれる衣千華を七琉美は直視出来なかった。
『……笑うなよ。そんな、無理して笑うな衣千華…。』
『元々さ、2週間のお試しだったし…。自分でそう言ったんだし…。ナルが"いぃよ"って言ってくれた時、そりゃ…私にもまだチャンスあるかも…って。泣きそうなくらい嬉しかったけど…こうなるって、どっかでちゃんと分かってたし。それに…笑ってバイバイしたいもん。明日また、ナルと笑って話せるように…今…私、ナルの前で泣く訳には行かない。無理してでも…笑ってなきゃ…。』
七琉美はグッと涙を堪えた。
『…そんな事言われたら、俺も泣けなくなる。』
泣きそうな七琉美を見て衣千華もグッと堪えた。
『…もう、これ以上…衣千華の事、傷付けたく無い。もう十分…傷付けたから…。あの日、衣千華を抱いた事…許してもらおうなんて思ってない。けど、この2週間…たった2週間だけど…俺は、衣千華だけを見てたよ。』
『…え?』
『こんな俺を1度でも好きになってくれて…"ありがとう"って思ってる。衣千華に、作り笑いなんて似合わないから…俺がいなくても、ちゃんと笑ってて。衣千華の笑顔守りたいから今日でサヨナラさせて?』
目にいっぱいの涙を溜めて優しく笑う七琉美から伝えられた言葉が衣千華の頬を濡らせた。
『……泣かないって、言ったのに……。』
衣千華は精一杯の笑顔でそう言った。
『…もう2度とそんな顔させないから…。』
七琉美の頬を伝う涙を見て、衣千華はその言葉の意味を理解した。
『………ナル?…ダメだよ?』
『……今まで、ありがとう。』
七琉美はそう言って衣千華を残し東屋を去った。
『…えっ…?ナ…ル……。』
衣千華は七琉美を追いかけようとしたが、身体が思う様に動かずその場に立ち尽くした。
大きく息を吸って、吐いて…呼吸を整えながらゆっくりと歩いた。
東屋に着くと、そっと手を離したのは衣千華の方だった。
『座って話す?』
笑って聞いた衣千華の笑顔には覚悟の様なものを感じた。
『…うん。』
2人横に並んで座ると、しばらく沈黙が続いた。
『…話辛いなら、話さなくてもいぃよ?』
先に沈黙を破ったのも衣千華だ。
『…いや。ちゃんと話したい。』
『もういぃよ?ここでフラれるの2度目だし。あっという間だったけど、楽しかったぁ。いい夢見れた。私にとってそう思えたらそれでいぃじゃん。ナルは何も悪くないよ?』
そう言って笑顔でいてくれる衣千華を七琉美は直視出来なかった。
『……笑うなよ。そんな、無理して笑うな衣千華…。』
『元々さ、2週間のお試しだったし…。自分でそう言ったんだし…。ナルが"いぃよ"って言ってくれた時、そりゃ…私にもまだチャンスあるかも…って。泣きそうなくらい嬉しかったけど…こうなるって、どっかでちゃんと分かってたし。それに…笑ってバイバイしたいもん。明日また、ナルと笑って話せるように…今…私、ナルの前で泣く訳には行かない。無理してでも…笑ってなきゃ…。』
七琉美はグッと涙を堪えた。
『…そんな事言われたら、俺も泣けなくなる。』
泣きそうな七琉美を見て衣千華もグッと堪えた。
『…もう、これ以上…衣千華の事、傷付けたく無い。もう十分…傷付けたから…。あの日、衣千華を抱いた事…許してもらおうなんて思ってない。けど、この2週間…たった2週間だけど…俺は、衣千華だけを見てたよ。』
『…え?』
『こんな俺を1度でも好きになってくれて…"ありがとう"って思ってる。衣千華に、作り笑いなんて似合わないから…俺がいなくても、ちゃんと笑ってて。衣千華の笑顔守りたいから今日でサヨナラさせて?』
目にいっぱいの涙を溜めて優しく笑う七琉美から伝えられた言葉が衣千華の頬を濡らせた。
『……泣かないって、言ったのに……。』
衣千華は精一杯の笑顔でそう言った。
『…もう2度とそんな顔させないから…。』
七琉美の頬を伝う涙を見て、衣千華はその言葉の意味を理解した。
『………ナル?…ダメだよ?』
『……今まで、ありがとう。』
七琉美はそう言って衣千華を残し東屋を去った。
『…えっ…?ナ…ル……。』
衣千華は七琉美を追いかけようとしたが、身体が思う様に動かずその場に立ち尽くした。

