Young days

Berry Berryを出ると、優月達は果奈が家に入るのを見届けた。


『…2人…せっかくなんだから…ちょっと海でも行って喋って来れば?』


『……えっ?』


『…ほらぁ、お互い何に気まずさ感じてんのか…ぶっちゃけて話すってのも必要でしょ?俺ら、ズッ友なんだからさ。』


優月はそう言って、2人の背中を海の方へと押し出した。


『俺、ココで立ってるから…階段とこまで行って話してきて。2人の会話は聞かないけどさ、俺が見てれば2人きりって事にはなんないでしょ?』


優月の気遣いに、2人はそれとなく海の方へと歩き始めた。



『………なんか…断れないね……。』



一瞬優月を振り返ると、伊織は口を開いた。



『…………うん。』




『……ぶっちゃるって…何をぶっちゃければいぃんだろ……。』



『……………うん。』




歩きながら交わす会話に、七琉美は"うん"しか言えないでいた。




『……別に…ナルを避けてるつもりは…。』



『…………うん。』



『………そればっかり…。ナルもなんか言ってよ……。』



『…………うん…。』



2人は階段に着くと、微妙な距離を取ってそこに腰を下ろした。


七琉美は遠くに見える優月を振り返ると、ようやく"うん"以外の事を口にした。



『………好きだった…。』


『………え?』


『………好きだったよ…伊織…。』


『………………………。』


『………じゃなんで?…って思ってるでしょ?……衣千華とすぐ付き合ったから…。』



図星だった。伊織が、心のどこかでずっと引っかかっていた部分だ…。衣千華から聞いた説明も簡単なもので、正直追い付けていなかったのも事実。聞きたい事も聞けずにいたモヤモヤを七琉美は察していた。