Young days

それから2週間が経ち、お盆を迎えた。
例年、お盆を迎えると海水浴客は減っていくのが普通だが、今年は猛暑続きでolu'oluは俄然賑わっていた。


『ギリギリセーフ〜ッ‼︎』


いつものように全力で駆け込んで来た流唯。


『ギリギリ遅刻だよバーカッ!』


秀晴は流唯の頭をポンッと叩いた。


『何だ何だ〜?兄ちゃん帰って来て嬉しくてたまんねぇ〜ってか?』


『えっ!?何で知ってんすかヒデさん!』


『昨日夜飲みに来たよ。莉乃も居るしな〜。』


秀晴は思わず莉乃の名前を出してしまった事に焦った。


『なんで!?』


『……ぁッ…あぁ〜……』


『俺より先にolu'oluって…酷ぇぇぇぇぇよ!兄ちゃ〜ん…。俺なんて夜中に帰ったって聞いたのすら朝だよ?朝ッ!東京の話聞きたくて聞きたくて時間ギリギリまで粘って、まだ聞きたい事の1ミリも聞けてないのに今俺ここに居るッ‼︎なのに〜家帰るより先にここ寄ってたなんてぇ…。』


"莉乃"に関しては1ミリも触れない流唯に秀晴は胸を撫で下ろした。


『アイツだってねぇ、久々に帰ってきたんだ。懐かしい海見ながら酒飲んで帰ったって誰も責めやしねぇ〜だろ〜。』


『………ちぇ〜ッ。』


秀晴は分かりやすくいじける流唯の頭を撫でてやった。


『てか、逆にスゲ〜わ…兄弟愛!』

優月が感心していた。

『…流唯の一方通行愛じゃないの?』

『伊織…性格悪くなった?』

『あぁ〜果奈にチクる!ユヅが悪口言ったって絶対チクる〜!』

『ほら〜そうゆ〜とこ〜!』


『相変わらず騒がしいねぇ〜お前らは。』

秀晴はあと少しで見られなくなる夏の光景に目を細めた。