Young days

『……おはよ。』


流唯はその声に顔を上げた。


『……おはよ。』



七琉美は黙って流唯が空気を入れる浮き輪を抑えた。


『俺さ…伊織と付き合ってる。』


『……そっか…。良かった。』


『ナル俺さ…』


『あと、悪かった。』


『…は?』


『勝手にキスして…悪かった。』


『…それは、俺に言われても…。』


『俺分かってたから。流唯が伊織を好きだって事…。』


『……え?』


『伊織がチョコくれなかった…て凹んでた時から知ってた…。』


『…そんな昔の事…。』


『あと俺、衣千華と付き合ってる。』


『はぁんッ!?いつから!?』


『昨日。伊織にフラれた後…。』


『……それってお前ッ…』


『気付いたんだ…。側にいて欲しいのが誰なのか。伊織を好きだった気持ちに嘘はない。けど、フラれた事で気付けた事の方がデカくて…今は伊織に感謝してる。まぁ、今俺が何言っても嘘っぽく聞こえるかもしんないけど…。』



『信じるよ…。ナルがそう言うなら、そうなんだろ…。お前、隠し事はするけど嘘は付けないって…俺、知ってんだわ。』


最後は笑顔で笑う流唯に、七琉美も笑みを浮かべ答えた。


『…ありがと。』



七琉美も流唯に"2週間のお試し"だという事を隠したのだ。

そんな七琉美に流唯はグーを向けた。
七琉美は、それに答え2人はグータッチを交わした。




肩にクーラーボックスを掛けた優月と優月のリュックを前に抱えた果奈がolu'oluに着いた。


『何?その荷物〜。』


伊織と衣千華が2人に駆け寄った。


『伊織のケーキ。昨日出来なかったから、今日…やり直そうと思って…。』


息を切らす優月。


『おじさん、今日も暑いから〜って。ドライアイス多めに詰めたみたいで…。』


果奈が笑うと皆が笑った。


『ユヅお疲れ〜!』

『ありがとねユヅ〜。』

『悪かったなぁ!わざわざ持って来てもらって!』


秀晴はクーラーボックスを受け取ると冷凍庫にケーキのスペースを作った。


『よーしッ!じゃあ、お前ら〜今日も1日宜しくッ‼︎』


秀晴の掛け声に6人は元気に返事をした。