Young days

『……そっ、そんなのッ……』


『お前が好きなのは俺なんだろッ?』


『……え…?』


『だったら他の男にドキドキしてんなよ!』


『……意味分かんないよ…。こっちはめいっぱい伝えたよ?もう死ぬかと思うくらいドキドキして"好き"って気持ち伝えた。でも流唯は、何も答えてもくれない。それなのに…他の男にドキドキするな?私が聞きたかったのは、他の人としたキスの場所とか秒数の確認なんかじゃなくて…流唯の気持ちだよッ。今、私の事をどう思ってるのか、それが聞きたいんだよ…。』


流唯は伊織をジッと見つめていた。


『……分かったよ。コンビニ行くっつって出て来い。』


そう言って流唯は窓を閉めると窓枠から姿を消した。


『……え?』


伊織が戸惑っていると、流唯の部屋の電気が消された。


伊織は急いで部屋を飛び出した。



『ちょっとコンビニ行ってくるッ!』



あまりの一瞬の出来事に両親は声を掛ける間も無かった。



伊織が家を飛び出ると、流唯は伊織の腕を掴んで通りを渡ると海へと向かって歩き出した。


『…ちょ、ちょっと!』


『聞きてぇんだろ?俺の気持ちがッ!』


『……流唯?』



浜辺まで辿り着くと、流唯は足を止めた。


流唯は掴んでいた伊織の手を持ち上げると、伊織の手のひらを自分の胸に当てた。


『……え?』


『分かるか?俺の心臓が今、どんだけドキドキしてるか。』


『……………………。』


『コレが答えだ。そう言う事だろ?』


『……馬鹿なの?ちゃんと言ってくれなきゃ分かんないよ…。』


『うるせぇ〜。お前の1番が俺じゃなかったのがマジで嫌だった。でも、俺の1番はお前じゃないともっと嫌だ。』


『…えッ…?』


流唯は胸に当てた伊織の手を引き寄せた。


重なる唇、これまでで1番近い距離…。


伊織は瞬きすら忘れた。




『……わかったか?』



流唯は鼻と鼻がぶつかるくらい真正面で伊織を見つめそう言った。



『…………………。』



"かっこいい…"


これまでに無い男らしい顔を見せた流唯に、伊織は自分の顔が熱くなるのを感じた。