千景から真琴がアルバイトを始めた事を報告を受け、俺は動き出す。
真琴の職場から近く、更に自分の職場にも近いタワーマンションを迷いなく契約をした。

その前に大切な人たちに報告をする。

『もしもし?玲くん?』

「もしもし、ご無沙汰してます。
 お義父さん、ご報告ですが真琴さんと一緒に暮らす事になりまして。
 確か、真琴さんのアパートの契約はお義父さんでしたよね?
 お手数ですが、解約をお願いできますか?」

電話の相手は真琴のお義父さん。
真琴のお義母さんと母親が仲良くなったのをきっかけに俺の事を息子のように接してくれている、心強い味方だ。

『おお!やっとか~
 もちろんだよ!
 引っ越しの手伝いをするから日程を教えてくれ!』

真琴の一人暮らしを反対しているお義父さんは俺たちの結婚には、かなり前向きな考え。

「ありがとうございます。
 引っ越しの日は平日なので真琴さんは来れないので助かります。
 宜しくお願いします。」

『玲くん、すまん!
 妻が代わりたいと言っていて。』

「ありがとうございます。
 僕もお義母さんと話したいのでお願いします。」

もちろん、問題ない。
真琴のお義母さんに出会えてなかったら、今の俺と真琴はいなかっただろうから。