"疲れて風呂は無理だろう"と言って玲くんはホットタオルを作ってくれて身体を拭いてくれ、甲斐甲斐しくお世話された。
(こんな事をされたら許すしかないよ。)
下着と部屋着まで着せてくれ彼も着替えが済んだら何かをデスクから取り出し手に持ち部屋の明かりを付ける。

「真琴の体力が大丈夫なら、これを書いて欲しい。
 俺は既に記入済みなのと保証人は俺たちの父親に書いてもらってある。
 あとは真琴だけ。
 真琴?俺と結婚してくれる?」
ドキッとして思わず彼に抱きつく。
嬉しくて涙が出そうになる。

渡された用紙は何かと見たら"婚姻届"と書いてある一枚の紙。

「玲くんだけじゃなく、保証人も書いてあるの?」

確かに保証人欄は見慣れた名前で埋め尽くしてある。
呆気にとられこれ以上何も言葉が見付からない。

「うん。
 二人ともノリノリで書いてくれた。
 あとは真琴が記入してくれたら二人で話し合って提出しよう。」

「うん。玲くん、大好き!!」
と、もう一度、彼にギュッと抱きつき喜んで彼の名前の隣に自分の名前を記入する。

結婚式の前には入籍はしたいと彼の意思を尊重し、仕事の都合との兼ね合いをみて決める事にした。




『真琴の初めての相手が俺じゃないと、俺は真琴とその相手に何するか分からない。
 君が浮気しなくて良かった。』