〜瑛多〜
また日葵は赤点。いつも補習に行って疲れて帰ってくるのを知ってる。いつもそんなあいつを助けてやりたいと思ってた。でも、日葵は天才な俺に頼ろうとしないからついに俺から誘った。日葵を助けたいと思うのもあるけど本当は日葵といたいから。

勉強を理由にして日葵といたい俺。

日葵が他の男に頼るのを見たくない。

俺を頼ってほしい。

俺に助けさせてほしい。

多分こんなことを思わせるのは日葵だけ。

今までも。

この先も。

重症だ。

俺。

そして、ついに日葵は俺に頼らせてくれた。

日葵の手助けをさせてくれた。
こんなことでも嬉しかった。俺を必要としてくれた。こんな些細なことで喜んでいる。日葵が俺を「好き」と想ってくれたときはどうなるんだろう。

何でもこなせる器用な俺と不器用な日葵。

今まで2人で協力していろんなことを乗り越えてきたはずなのに、ある時から日葵は1人で抱え込んでしまうようになった。

俺が聞いても答えてくれなかった。それから日葵は愛想笑いをするようになって俺たちの間に今までにない気まずい雰囲気になった。そんな時は俺が必死に説得して日葵の悩みや不安を聞いた。日葵は俺と違いすぎて不安になってしまったらしい。

このまま俺に頼ってもいいのか。

俺と一緒にいてもいいのか。そんなことで悩んでいた日葵は可愛かった。

俺のことを考えてくれたことが何より嬉しかった。

これからも日葵も不安や悩みだけじゃなくて愚痴や嬉しかったことを話してほしい。

そんな関係がずっと続いてほしい。