君と見たい世界







文化祭当日





あの日自分の気持ちに気づいてから


悩んだ結果、今はまだ伝えないことにした






柊がどう思ってるかも分からないし


何より今の関係が壊れるのが嫌だった


逃げなのかもしれないけど


今の私にはこれが精一杯の答えだった






文化祭も順調に進んで


あと少しで休憩時間





「もうちょっとで会えるから嬉しいんでしょ」


「へへっ、バレた?」


「バレバレだよ。顔に出すぎ」






澪に注意されるくらい酷い顔してるらしい


自分では全然わかんないんだけどね






「あっ、時間になったんじゃない?」


「ほんとだ!じゃあ行ってくるね」


「うん。楽しんでね〜」





教室を出るともう柊は待っていた





「待っててくれてたんだ」


「ちょっと早めに抜けれたから」




柊が待っててくれるだけでこんなにも嬉しい


顔が見れるだけで笑顔になる






「どこ行く?」


「ここ行きたい!」






ゲームしたり食べたり


ほとんど私のしたいことや食べたいものだったけど


そんな私にもずっと笑って付き合ってくれて


やっぱり好きだなって改めて思う






これからどんな柊を見て


こんな気持ちに何回なるんだろう