君と見たい世界









昼休みに澪と話していると


柊から連絡が来た






"今日、一緒に帰ろう"






「おっ、柊くんから?」


「えっ、なんで分かるの」


「嬉しそうだから」


「うそ…」





私、無意識にそんな顔してたの?


でも正直嬉しかった






「で、なんて来たの?」


「今日、一緒に帰ろうって」


「ふーん、いいじゃん」


「ねぇ、なんか澪が楽しんでない?」






「そんなことない」なんて言ってるけど


ニヤニヤしてるし絶対面白がってる







放課後になって柊に連絡しようと思ったら


「流花!」と声が聞こえた





後ろのドアを見ると


柊が教室まで迎えに来てくれていた





「お迎え来てるじゃん」


「だから…」


「ほら、早く行ってあげなよ。デート楽しんでね」


「ちょっと、澪っ!」





澪はそう言うとそそくさと帰っていった






「あっ、ごめんね。待たせて」


「ううん。友達大丈夫なの?」


「ああ、全然大丈夫」


「そっか、じゃあ帰ろっか」






柊の隣を歩く


いつもなら何も思わないのに


澪のせいでなんかそわそわする






「流花?」


「ん?」


「大丈夫?なんかいつもと違うから。体調悪い?」


「ううん、大丈夫。なんでもない」






せっかく柊が誘ってくれたんだから


ちゃんとしなきゃ