お母さんとお父さんに褒められ、くるり回って笑顔ありがとう。こうして、白い帽子と白いワンピースが私の宝物の一つになった。
 
 菘「春草くんが池から白い帽子を拾ってくれて、嬉しいかった。本当に、ありがとう」
 芹斗「うん・・・」

 僕は葉月の優しい笑顔に少しだけ頬を赤くした。そして、乾燥機が止まり着替え玄関に行き靴を履いた。ドアを開けてお互いに手を振り僕は自分の家に帰った。
 
 現代
 
 薺「宝物が切っ掛けを作るんだね」
 菘「そうだね」

 優しく柔らかい表情の菘。僕は菘との出会いに今でも思っている事がある。菘と出会えたのは奇跡じゃない。赤い糸で結ばれているからだと。