ちょっと大人だからって、ずるい。



え、なに?


この左手を上げるポーズ、何かすごい破壊力があるの?



「うっ…うはははははは!!」



そう思ったのもつかの間、茶髪ロン毛を筆頭に3人はお腹を抱えて笑い出した。


あの黒髪紳士でさえ、お腹に手を当てて背中を震わせている。



「え?なに?…え?私?私の左手にはそんな効果が?」


「おい、笑いすぎ」



混乱する私を置いてけぼりに、呆れたような声音でみーくんは3人を制する。



え、なに?なんでわらってんの?



「ひーー!だって、みーくん…っぶはっ、ダメだ、あははは!」

「うはははは!!お前、女にはあだ名で呼ばせるタイプだったのか、そうなのか!うあははは!」

「っ……湊都、ごめ……そんなキャラだとは知らなくて、…っく」



はぁ…と、深いため息をつき、みーくんは再び窓の外を眺める。



あ、もしかして私が”みーくん”って呼んだことに対して笑ってる?



でも、小さいころからみーくんはみーくんだし…