その時まだ暁月零は紙を見て呆然としていた。 『仲良くなりたい人』 正直、暁月にそんな人はいない。 なぜなら、交友関係が未だ狭いため、その人が走ってくれるかも分からないからだ。 怖くて、呼びに行けない。 呼ぶって誰を? そんなことが脳内をめぐる。 「どうしよ…」 既に最下位。 でも走らないと終わらない。 「あ、いるじゃん」 思い出したかのように走り出す。