「って、納得できるかバカ!」
そういって、背中にバシッと痛みが走る。
「いた!」
そういって、俺は思わず、振り返る。
自然と彼女と目が合う。
「私のファーストキス奪っといて、何の説明もなしに家に帰すな、バカ!そんなに私ものわかりよくないから!」
「バカにバカって言われたくないんだけど」
さっきまでの緊張感はまったくなく、つい数秒前までキスしていた相手と言い合ってしまう。
しょうがない奴だと自分で思いながらも、これをどう來花に伝えようか通っていた時だった。
「好きだバカ!」
それは突然だった。
一瞬聞き間違いかと思った。
「え、何?」
「だから、好きだって言ってんの、私があんたを!」
「……は?」
來花が俺を好き?
カズヤじゃなくて?
「……なんでそんな疑ってんのよ」
「カズヤじゃねえのかよ」
「立花さんとはもう、ケリついてんの」
「んなこと、知るかよ……」
思わずため息が漏れてしまう。
そして、もうどうでもよくなってしまう。
未来とか、過去とか、世界が違うとか。
キミが今目の前で、俺を好きだと言ってくれる。
――――もう、ごまかせない。
「本当にいいんだな」
愛しいキミの頬に、右手を添える。
うなずくキミ。
そして、俺はもう一度、キミに優しくキスを落としたんだ――――。


