「ギャ!」 私は自分の右耳を手で触ると、さっきほど言った言葉がまだ耳に残る。 西原は一人自分の教室に戻り、私は呆然と立ちつくす。 そして、自分の顔を触ると、頬が赤くなっていた。 「なんなのよ、もう」 私は一人両手を顔で覆った。 誰もいない所で、空き部屋のドアにもつれかかるかのように座っていた。 だけど、西原のアプローチはこれだけでは終わらない。