「私たちもそろそろ退散しますか?」

殿付けはみんなに微笑んで、聞いた。

「そうっすね。なんか疲れたっすね。そうしましょう」

呼び捨てはダラーんと背筋を伸ばして、声を発した。

「帰りますか。はあー、結局合格しちゃったなあ。なんか早く千花ちゃんに会いたいなあ」

ちゃん付けは、飴をペロペロ舐めて、言った。

「早く千花さんに会いたくなってきた。あ、今日って金曜だから、まだいるんじゃないかな」

さん付けはメガネをつけてから、広瀬千花の状況を考えていた。

「…あ、そうだ。今14時。まだ、やってますね」

様付けは左腕にしている時計を見つめて、ファンクラブ四人共に言う。

「はあ?それは行かなくては。皆さん、行きますよ!」

殿付けは、椅子にかけていたジャケットを手に取り、すぐ立ち上がった。

ファンクラブ四人共は、元気よく、はいと返事をして、立ち上がり、すぐ教室から出た。

相変わらず、ファンクラブ五人共は、広瀬千花のことを調べる日々は続いていく。