元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している

「分かりました。テストまでこの厚いプリントで勉強して、千花の情報、取ってやりますよ。絶対に」

西原はファンクラブ五人共に言い放ち、外に出た。

ファンクラブ五人共は、西原が去った後、無言になっていた。

「…まさか。西原凌が来るとは」

殿付けは、はあーとため息をついてから自分の椅子に座った。

「いいの?西原に試験受けさせて?」

ちゃん付けは殿付けに聞いた。

「いいよ。あの厚いプリントを渡してたとしても難しいしね」

殿付けは、あははと笑いながらファンクラブ四人共に言っていた。

「ってか、あんな試験なんてあった?」

ちゃん付けは様付けに聞いた。

「ないですよ。西原凌の言動を見ていた」

様付けは両手を組んで、ファンクラブ四人共に言った。

「…え?試したんっすか」

呼び捨ては、目を丸くして様付けに言う。

「マジですか」

さん付けも目を丸くしていた。

「試しました。でも、西原凌はそれに応えた」

様付けは返事をした後、チラリと殿付けを見た。

「いいと思うよ。西原凌がどう答えてくれるか。楽しみだね」

殿付けは微笑んで、西原の言動を楽しみにしているようだった。

「今日、もう帰っていいっすか?」

呼び捨ては動画を見ながら、様付けに聞く。

「あ、もうこんな時間ですか。じゃあ、終わりにしましょうか?」

様付けは殿付けに聞いた。

「そうしましょう。もうこんな時間。じゃあ、今日はここまでで。次のテーマは、広瀬千花の好きなことについて。来週まで調べていくように。では、広瀬千花ー、はい」

殿付けはファンクラブ四人共に言ってから、ファンクラブ特有の挨拶を終えて解散した。