「千花殿を把握するのは時間かかったなあ。全体的に千花殿は、最初はよく分からなかったけどな。うんうん。分かるにつれて、涙出ることがあったな」
殿付けも涙を流して、昔を思い出していた。
「千花様は、前より変わられた。最初はほんと分からなかったけど。みんなで力を合わせて、千花様のプロフィールを作成できたんだ」
様付けは自分のカバンから広瀬千花のファイルだろうか。
分厚いファイルにみんな釘付けになる。
「こんな二年間でこんな集めるとは」
殿付けは目を丸くして、テーブルに置いていたファイルを手につける。
「…だから、広瀬千花の情報集めるのは相当な苦労したんだよ」
様付けは西原の前に立ちはだかり、言っていた。
「そういうことでしたら、俺が自分なりに調べろということですよね」
西原は様付けにファンクラブ五人共の反応など気にせず聞いた。
「はい。そうです」
殿付けは、西原に返事をする。
「…だけど、俺は千花に早く好きになってもらいたいんだ」
ファンクラブ五人共に言い放ち、西原は目を大きく開けて声を発した。
「でしたら、ファンクラブに入るんだったら教えますよ。ここは、広瀬千花のファンクラブ。情報を教えるとしても、ファンクラブの試験に合格したなら、情報提供してもいいですよ」
様付けは西原を睨むように聞いてきた。

