「…よろしく」
西原の様子を伺いながら、根岸くんは返事をする。
「あ、そうだ。根岸くん。千花が好きでも、あれは俺んだから。ねぇ?」
優しく話しかけていると思ったら、目は笑わずに西原は口角をあげてから根岸くんの目を見て言う。
そう言うと、サッカー部員達が下駄箱前で大きい声で何かを話していた。
部活が終わって、帰るのだろう。
「……そんなのあんたに言われる筋合いはない。あんたは広瀬のなんでもないだろ。所詮友達くらいだろ。広瀬見てればわかる」
根岸くんはカバンを右手でギュッと持って、鋭い目で西原を見て言い放ち、根岸くんは私と咲の元へ来た。
「…ややこしいことなったなあ。俺んなのに」
西原は一人で顎に手をあてて、困ったように立ちつくしていた。
サッカー部員達は西原の横を通り過ぎて、楽しそうに話をしていたよそに、西原は一つの決心をしたのだった。
友達の根岸くんが現れてから、西原は前よりアプローチが積極的になっていた。


