元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している

一方、千花は

「はあはあはあ。なんなのもう」

意味がわからない。一口食べたらとか。名前呼んだらとか。
冗談なのか本気なのかよく分からない。

昨日まで話したことがなかった人にそういう風に対応されると、こっちはどう接すればいいのか。

こっちの身にもなってほしい。

「…待ってよ」

西原凌は追いかけてきた。
私の右腕を掴み、私を見据えていた。

「…なっ。なに」

私は後ろを振り返り、目を見開き、西原凌を見る。

「好きだ」

いきなり西原凌は私に告白してきた。

西原凌が口にした言葉にたまたま廊下で通っていた生徒たちは、こちらを見てくる。

周りを見て、声かけてよ。

周囲を見渡してから、西原凌を見る。