「だあー、うるさい!もうちょっとで授業始まんだろうが。戻れ!」

ファンクラブ共達五人に叫ぶと、ファンクラブ共達五人は真っ赤な顔をしていた。

「キャー、キャー。もう一回いいですか?
ツンとデレを!」

「千花さん!もう一回!」

「千花ちゃん。見せて」

「もう一回!」

「千花殿。お願いします」

 ファンクラブ共達五人は私の元へ来て、はあはあと息を荒くして私に聞いてきた。

私はフアンクラブ共達五人のお願いに顔をひっきつるほど引いた。

私が嫌がることを知っている上での嫌がらせか。またや、フアンクラブ共達五人は天然でやっているだけなのか。

居てもたってもいられず、私は机を叩いて怒鳴る。

「…もう一回言われたいのか?」

私はファンクラブ共達五人に睨んで、低い声で言う。

それを見たファンクラブ共達五人は、私が怖かったのか顔色を変えて早々と去っていた。

「…はあ。なんなんだよ」

私は独り言を呟きながら、席に座った。
クラスメイト達は、もう私たちの言動なんて何回も見てはいるが、未だ鑑賞物として見られている為、チラチラと見てくる。

見るなら、堂々と見てもらった方がいい。

前よりは慣れてきたが、時々寂しさを覚える。

「面白かったね」

フアンクラブ共達五人が去った後、咲は口を手に押さえてクスクスと笑っていた。

「何が?全然だよ」

私は席に座って、ムッとした表情で咲と向かいあう。