「…こっちこそだよ」
私は西原の目を見れず下を向いて、ボソッと呟く。
「え?なに」
西原は私の手をギュッと力を込めて握り、聞いてくる。
「べ、べつ…」
私はまた下を向いて、小さい声で発する。
「すきやり」
その時、西原は私の手をぐっと引っ張って、西原の胸が近くになると西原の顔が近づいて、キスをした。
一瞬のことだったので、私は固まったあと、我に返った。
「西原!」
私は耳まで赤くなった。
西原を見ると、笑っていて、私の名前を呼んでいた。
「千花。俺のとこまでついてこれるか」
西原は大声で私にそう言って、駆け足で走っていた。
「…っ、待って!」
いつもなら聞かない鳥の声が聞こえてきた。
毎日、鳥が鳴いているか分からないけど、
朝だからか、身体全体から響いてきた。
私は、ひたすら西原を追いかけた。
西原はいつものように笑って、走っていた。
まだ、恋人同士になったばかりだけど。
私たちなりに進んで行こう。


