「…たまに来てたことあるんだよ」
私は人差し指で鼻にあてて、根岸くんに言う。
たまにというか、三回くらい来たことあるけど。
私は微笑んで、根岸くんに返事をした。
「…僕はそういう所が好きなんだよ。何かミステリアスで。好きなものには好き。面白いと思ったら、面白いって笑う。嫌いなものには嫌いだけど、ちゃんと人を見てモノを言う。そんな所が広瀬を好きになった」
根岸くんはドアを閉まい、私と向き合って真剣に真っ直ぐに伝えてくれた。
前の私なら、優しい言葉なんてかけられたかな。
分からない。
だけど、根岸くんの思いをちゃんと聞いて、受け止めよう。
「……ゴメン。私は西原が好きなんだ」
私は根岸くんの目を真剣に見た。
「…わかってたよ。だけど、そこまで好きだとはね」
根岸くんは、はあーとため息をついた後、私は根岸くんの目を凝視した。


