元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している

「着いた」

西原凌が自電車置き場に私の自転車を置いてくれた。

私は西原凌にありがとうと言ってから、西原凌と一緒に下駄箱に向かい、靴を履き替えた。

朝から西原凌と一緒になってしまったことに私は面倒くささを感じながらも、いつもと違う朝に少し喜びを感じた。

「早いな。学校に着くの。もっと千花と話したかったな」

学校に着くと、西原凌はある意味人気があった。ヤンキーということは全学年に知り渡っているのか。

みんなこちらを見てくる。

私は冷や汗をかきながら、西原凌を見る。
西原凌は気にせずに、私に話しかけてくる。

ただ西原凌は、至って普通の男子高校生なのに、西原凌はみんなに怖がられる存在。
なのに、私だけにこんなん。

一体、彼の本性はどっちなの。

「……」

私は黙って廊下で立ち止まったら、西原凌は私に聞いてきた。