元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している

「…その顔やめてよ。かわいすぎるから」

西原は顔を赤くして、私を見ずに言ってきた。

「はあ?何言ってんの。私、西原に聞いてんの」

私はムッとした表情で西原を見る。

「いいの。今日は千花が優先。ポップコーンは何回も来てるしね」

西原は私を見て、照れた表情で言う。

私のために…
西原は下を向いて、恥ずかしそうにしていた。

「…そう、ならいいけど」

私はそっけない返事をしたが、私は心の中では嬉しかった。

こんなに私のためにしてくれる人なんているのだろうか。

今まで私のためにしてくれる人はいただろうか。異性ではいない。

初めてこんなことされたから、戸惑ってるのかな。私自身も分からないでいた。

西原は私の歩幅を合わせて、前を向いていた。

その横顔はいつもより真剣で凛々しかった。

初めてみる西原の姿に、目を奪われた。

もう私は西原のこと…

「どうした?千花」

西原はうん?と首を傾げていた。

「私、帰る」

私は下を向いた。
分からないが、もうここにいられなかった。
私のこの気持ちは、もう。

「え?なんで」

西原は目を丸くして、私に聞いてきた。

「帰るから」

そう言って、私は猛ダッシュで西原から逃げた。

それを西原は私を追う。

「待って。千花ー!」

西原は私を追って、名前を大きい声で叫んでいた。

「私は帰るだけだから。追いかけないでー」

私は後ろに追っていた西原に振り向いて、大きい声で言う。

「なんで帰るのだけ教えてくれ。話は聞くから」

西原はただ私を追いかけてきた。

話しかけてきた西原に私は言い返す。

「…私は分からないの!」

周りの人は、なんだなんだと言うばかりに私たちを見る。

「なにが!」

西原は私の答えに叫んだ。

「西原のこと、よく分からないの!」

私はただ思ったことを口にした。