元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している


「…じゃあ、行かない」

私は薄目をして、咲に応える。

「いや、行ってほしくないって言ってるんじゃないんだよ。ただ、千花にしては珍しいなあって」

咲は慌てたように早口で私に言ってきた。

「…わかってるよ。本当は行かなくてもいいと思ってる。だけど、もっと西原のこと知りたいなあと思って」

私は咲に声を発した。

今の正直な気持ちだった。
西原のことを知りたい。
知りたいけど、何を知りたいのかは分からない。

「…もっとなんて、初めて千花から聞いたね。西原のことをもっと知りたいなら、明日行くべきだよ。千花は西原と話がしたいんでしょ。さっきだけじゃなくて、いろんな話を」

咲は冷静に今で見てきた私を振り返りながら、私に言ってきた。

「…うん。行くよ。何着ればいいかな」

私はクローゼットから複数の服を取り出した。

「清楚に見える一択のみ。かつ、シンプルに。千花は肌いいし、映えると思うよ」

咲は明るい声で私にアドバイスしてくれた。

「ありがとう。うん、それっぽいのあった。今の季節にちょうどいいし、着ていくよ」

今は秋になりそうな一歩手前の季節。
暑くもなければ寒くもない。

私は白いシャツを着て、ズボンを履こうと思い、明日の服を取り出した。

「おし!じゃあ、それでいこう」

咲は私のことなのに、ガッツポーズをして喜んでいるように感じた。

電話越しでも、咲の行動ならあり得そうだ。