「伊勢宗介の魅力、わかった?」
私は西原に満足そうに聞こえた。
「…あ、まあ、うん。千花がほんと楽しそうで良かったよ」
西原は、あははと笑って、私に聞く。
「…ありがとね。私が好きな伊勢宗介、いいでしょ?」
私はスピーカー音にしていた通話を消して、耳に当てる。
「そうだね。わかったよ。爽やかな顔してるけど、男気があって、ファンになりそうだよ」
西原はそう言うと、私はまたテンション高くなり、興奮した声で言う。
「そう!そうなの!男気があるのよ、あの顔で。そこが魅力だけど、それだけじゃないのよ。歌声が透き通るし、コミュ力高いし。MCはうまい。完璧なのよ!」
私は足をバタバタして、興奮して西原に言う。
は!喋りすぎた。
伊勢宗介の話になると、無意識で語り始めてしまう。
「あ、ごめん」
私は西原に謝った。
「大丈夫だよ。全然。千花の話は面白いから」
西原はクスッと笑ってから、優しい声で言う。
「…じゃあ、西原の話して?」
私の話だけではつまらないから、西原に興味本位で聞いた。
「…俺の話していいの?何話せしたら。つまんないよ、俺の話」
西原は同じトーンの声で、私に聞いてくる。
「いいよ。話して」
私は拗ねることなく、素直に答えた。
ほんとに西原の話を聞きたかったから。


