「う、うん」
私は母に返事をした。
母は、私に頑張ってねと一言だけ言って、違うものを作り始めた。
私は母から頼まれたお盆や箸などを用意しながら、考えた。西原について。
私はまず考えたのは、西原の言動だ。
なぜ、私のことを好きになったのか。
理由は西原から聞いた。
だけど、納得いかない部分があった。
初めて会った時は、私は親切に地図を教えただけだ。
それだけで、なぜ好きになる?
私には分からない。
分からなすぎる。
でも、西原は言ったんだ。
あの時の千花は優しくて、今まで出会った中で、俺は心が響いたと前言っていた。
だって、あの時初めて会っただけで、話しただけ。なんでそんな相手を考えられるのだろう。
まだ、内面も分かってなかったのに。
あー、考えただけで、分からなくてなってきた。ほんと、どうしたらいいのか。
分からなくなってきた。
そう言えば、咲、西原の連絡先知ってたよね?と思った。
咲に西原の連絡先聞いてみて、まず話すだけ話しても…いや、でも、逆に好意があると思われるか?
まず、咲に聞いてみよう。
一旦聞いてから考えよう。

