元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している

百合香という人は、どれだけ精神的に傷ついたんだろうか。

想像しても、分からない。

それに私はひたすら驚いたんだ。
現実味が帯びない程のことだったから。

でも、それは現実で実際あったことだ。
私は目を泳がせながら、西原を見る。

西原は動揺している私に言った。

「…そうだよな。普通こうなるよな」

西原はシュンとした様子で私に言う。

「…ただ驚いてるだけで。西原が悪いわけじゃないのはわかってる」

私は思ったことを口にする。
そう、本当に驚いているだけなんだ。
普通の生活では聞かない話だから。
いや、ヤンキーにならなければそんなことなかった話だけどね。

心の中で私は言いながら、西原を見る。

「そう言うと思った千花なら。でもね、悪いのは俺なんだよ。一生傷は消えない」

西原は顔をテーブルに置いて、伏せた。

「そんなことない!ただ人は変わろうとしないだけで過去なんてひっくり返す程、変われる。私だってそうだから。西原とはケースは違うけど。私は臆病だった、人と接するのが。でも、咲に出会った。
こんな自分でもいいんだってわかって安心した自分がいた。いろんな人と出会えば、わかることだってあるはず」

そんな西原を見て、私は自分の過去と照らし合わせするかのように声を発した。