きみのへたっぴな溺愛

「え………?」

「あ………」


……え?あれ?

遥斗くんが目を見開く。

多分、私の目も同じように開いた。

今、私なんて言った…?


すき、好き、スキ、SUKI…。


固まりながらも、思考は止まることなく、ひとつの結論に辿り着く。


私、すきって言いました。

呼吸するみたいに、自然に。


「あ、えっと、私そろそろ帰ろうかな」

「あぁ…うん………」

「お邪魔しましたっ…」


勝手に動く口と、ガバッと立ち上がる体。

コントローラーを机の上に置いて、ペコリと一礼して、玄関に向かった。


光の速さで遥斗くんのお家から自分の家へと戻って、そのまま部屋へと踏み入れる。

ボフッと制服のシワを気にすることなくベットにダイブした。


どうしよう…。
すきって言っちゃった…。

遥斗くん、どう思ったかな。

会ったばかりの彼を思い浮かべる。


赤いような青いような顔をぎゅーっと枕にうずめた。