きみのへたっぴな溺愛

「多分、勘違いしてる…。とりあえず、中入って」

「かんちがい…?」


促されるまま、「お邪魔します…」と遥斗くんの家にあがった。

どういうこと…?と、理解が追いつかない。

それを察してか遥斗くんが口を開く。


「最初に言うけど、俺は風邪ひいてない……です」

「え…?」

「わざわざ来てくれたのに、ごめん」


困ったような顔で謝られるから、反射的にブンブンと首を横にふった。


「元気ならよかった…。けど昨日、雨に濡れた…でしょ?」

「あーうん。濡れたけど、平気。バカは風邪ひかないって本当だった」


ははっと、遥斗くんはあっけらかんと笑う。

そんな彼は本当にピンピンしていて、いつもと変わらない姿にホッとする。


「じゃあ、お休みだったのは…」

「あー…、朝寝坊してさ。…なんか気分が乗らなかったから…。まあ、一言で言うとサボり…でした」


バツが悪そうに視線を外される。

その姿にキュンとしてしまった。