大きく笑っているわけではないけど、遥斗くんの笑顔は太陽みたい。

私の心がパァーッと明るくなる。

…って、それよりも。今、なんて言われた?

目をパチパチとさせながら見上げると、彼の腕がゆっくりと伸びてきた。

そのまま優しく頭を撫でられる。

自分の頬がみるみるうちに赤くなるのがわかった。


遥斗くんの手が触れている頭は燃えるようにあつくて、ボンっと爆発しないか心配になってくる。

ついでに、図書室で抱きしめられたことが脳裏に浮かぶ。


…あれは事故だったけど、この瞬間は事故じゃない。

と思ったら、あたたかな手がパッと離れていった。


「ご、ごめん…」


焦ったように謝られて、首を横に振る。


「う、ううん…」

「…あ、あれ…」