「あーっ…怖かった…ね…」
エンドロールが流れて、眩しい光に目を細める。
ポツリと呟いた遥斗くんを見れば苦笑いを浮かべていた。
「私は面白かったかな。遥斗くんの…反応とかも」
包み隠さずに言ったら、彼の表情が少し拗ねたものに変わる。
「衣織ちゃんって思ってた以上にホラー平気そうだね」
「うん、そうかも。遥斗くんは…ちょっと怖がりだよね?」
「言わないで…」
「ごめん、ごめん」
そんな軽口をたたきながら映画館を後にする。
その後は昼食にハンバーガーを食べたり、ゲームセンターで遥斗くんがUFOキャッチャーが得意だということを知ったり。
予定とは違ったけど、とっても楽しい1日を過ごして、私たちの初デートは幕を閉じた。

