「星野さんの隣とか羨ましいんだけど?」
「ごめんねー。代わってあげよっか?」
「いや大丈夫。隣とか緊張してダメだわ」
「は?お前そんなこと言ってると、衣織ちゃん誰かにとられるぞ。あんな美少女、男が放っておくわけないからな」
「そう。そうなんだよ。俺はどうしたらいい?」
「知らねー」




話し込むふたりの内容は聞こえないけど、なんだか楽しそう。


「遥斗くんと夏生くんが並ぶと絵面がすごいね。なんていうかイケメンのキラキラ感」


未緒がポツリと呟く。

ぶんぶんと大きく首を縦に振る。

全く同じことを思っていた。

遥斗くんも夏生くんも整った顔をしていて、人を惹きつけるオーラみたいなものがある。

目が離せない。


「衣織、ニヤニヤしすぎ」


未緒に耳打ちされて、自分の頬が緩みきっていることに気づいた。