「お腹空いたかなーと思って」


そう言った彼を、ゆっくりもぐもぐしながら見つめる。



「まぁ、お腹空いたのは俺なんだけど」


遥斗くんが薄く笑ってポテトを口に運んだ。



「…うそ」

「……や、本当」

「…ありがとう」

「ってか、ポテト冷めちゃったね」


そう言いつつ、もう1本遥斗くんはポテトを食べて、コーラを飲む。


「…ううん、美味しいよ。ありがとう」



それにね、ポテトの代わりに私の頬が熱いんだよ。

体がだんだんと熱を帯びて、揚げたてのようにホクホクしている。

遥斗くんといると、いつもそう。

それどころか、火力は増すばかり。

…いつか火傷しちゃいそうだね。