きみのへたっぴな溺愛



綺麗な目を細めて、筆を滑らせる遥斗くん。

カッコいい…とうっとりしてしまう。

現在、美術の時間。

遥斗くんと付き合い始めて、なんとびっくり。

今日で1週間が経ってしまった。

こうして、ふとした瞬間に遠目で彼を眺めるのは健在だ。



この1週間でガラリと大きく変わったことは…ない。

でも、放課後は遥斗くんと一緒に帰るようになった。

メッセージのやり取りもほんの少し増えた。

何気ない会話とか、遥斗くんの優しい空気に触れているだけでもドキドキする。

そうしていつも胸の奥がギュッとなる。


今も、普段とはまた違う真剣な彼を見れに胸は高鳴るばかり。

選択授業が同じでよかったと心から思う。
…って、いけない。

私も取り組まないと…と、手元に視線を戻した。

下書きを終えて色付けに入るところだけど、なかなか色を決められない。

「うーん…」と首を捻らせる。