グラスの淵に飾られた塩は朝露を、そこに沈められたチェリーは日の丸を、そしてグラデーションで朝日に染まる空をイメージしたこのカクテルは、確かに今の俺にぴったりかもしれない。靄のように不確かな恋は消え去って、新しい恋が、十五年ぶりに始まろうとしているのだから。